宝塚歌劇団の新専科制度とは
宝塚歌劇団には花・月・雪・星・宙の他に専科と言う、
特定の組に所属しない一芸に秀でた生徒の集まる組があります。
名脇役のベテランさんが多く、舞台を引き締め、
重厚感を加える大切な存在になります。
(轟悠さんのように主演男役で出演する方もいます)
上記の専科とは別に2000年に新専科制度と言うのが導入されました、
当時理事長である植田紳爾(ベルサイユのばらの脚本を書いた人)が考案したそうです。
いきなりのことでファン騒然
各組の準トップ、3番手の男役スター計10名が全員専科入り、
突然の発表にファンはパニックになったそうです(10名の内訳は以下の通り)
花組から 匠ひびき、伊織直加
月組から 紫吹淳、初風緑
雪組から 香寿たつき、汐風幸
星組から 絵麻緒ゆう、彩輝直
宙組から 湖月わたる、樹里咲穂
将来のトップスター候補生である2・3番手を、
各組へ特別出演や外部出演等を経験させ、
そこから各組トップスターを組の枠を超え
柔軟に誕生させることが狙いだったようです。
しかしながら新専科の全員がトップスターになったわけではなく、
トップになったのは以下の6名でした。
匠ひびき、紫吹淳、香寿たつき、
絵麻緒ゆう、湖月わたる、彩輝直
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失敗した制度だった?
よほどの事がない限り2番手が将来トップへ、
3番手が準トップへと言う宝塚歌劇団の流れが壊れ、
蓋を開けてみればトップになれず退団した者も多数出た事から、
体の良いリストラだったのでは?
とファンから批判を浴びる事になりました。
そりゃーそうですよね、若手スターの時から応援してて
もうすぐトップスターと言うことで新専科制度がはじまり
そのまま退団した日には悔やみたくもなるモノです。
また本来は重要な役が与えられていたであろう者が、
新専科の特別出演により良い役を取られた事で、
若手の育成が遅れたと言う意見もあります。
(新専科の影響でトップが一人も出ない期も出たそうです)
一方で従来では見る事が出来なかった
斬新なキャスティングが出来るようになり、
舞台全体が華やかになったと言う利点もあったようです。
お気に入りの組があり、有名ではない頃から応援しているスターがいて、
徐々に番手が上がり将来はトップスターと言う流れが、
我々ファンとしては一番良いのだと思います。
そう言ったファンからは支持されず結局消滅してしまった制度ですが、
急な組替えや在籍経験のない組でのトップ就任も残っているので、
新専科の思想は完全にはなくなっていないのかもしれませんね。
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